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久しぶりの投稿です

FacebookやインスタグラムなどSNSでの投稿が増えるにつれ、その手軽さについつい更新をしないまま日々が過ぎてしまいました。

SNSは手軽ですが、一方画像中心のため文章は短くせざるを得ず、自分の思いなどを表現することが難しいと感じます。

なるべくこうしてブログを更新することで作品作りの思いなどお伝えしていきたいな、と思っています。

 

こちらの作品は初めて大判の作品に挑戦したものです。70×60センチほどの作品です。

昨年京都文化博物館で開催された作品展「京都で紡ぐ」に出展させていただきました。全国から寄せられた80余名の先生方の1名に加えていただき、光栄に思うと同時に身の引き締まる思いでした。

 

作品作りに際しての苦労と言えば、いかに自然に奥行きを出すかということと、空間の歪みを出さないように仕上げていくという点です。

プリントの大きさが大きくなるほど、立体に仕上げる際に空間の歪みやズレが大きくなります。こうした建物の重なりが多い作品については、それぞれのパーツの高さを出し過ぎると最終的に地面が揃わないなどといった不具合が生じます。

ズレが生じるたびに微調整を行ないながら、ようやく満足のいく作品に仕上げることができました。

プリント自体がシックな色調のためか、なんだか地味でぱっとしない雰囲気になってしまいましたので、いつもはニス仕上げはしないことが多いのですが、今回はたっぷりとニスを塗って陶器のような仕上げにしました。

まずは全体にツヤ消しスプレーをかけてプリント自体のてかりを消し、そのあとで艶出しのスプレーをかけます。地面や建物はあまり艶が出過ぎると不自然なので、カバーをしながら艶を出したい部分を中心に再度艶出しスプレーをかけます。花などさらに際立たせたい部分は糊状のニスをたっぷりと載せ完成です。

マットはベージュのウーペをあしらい、プリントに合わせた茶色と金をあしらった竿で額装を整えていただきました。

フランスの郊外にある宿泊施設を併設したカフェのようです。

こうして苦労も伴い途中何度も挫折しかけましたが、作品展に出展するという目標があったため完成させることができて本当によかったです。